2008年05月05日
仕事場に向かう途中に、沢山の花を丹精しているお宅があって、花屋さんのように綺麗で、いつも楽しみにそこのお宅を眺めていた。
ある日、年配のおじさんが鉢の手入れをしていた。
『綺麗ですね』と声をかけたら、『この花はもう一鉢あるから、こっちの鉢をあげましょう。』とおっしゃって、綺麗なピンク色の花の大きな鉢を頂いたことがあった。
それがきっかけで、よくお話しするようになった。
次にもらったのが南天の鉢。
そしてその時、『私は夏に息子の家に引っ越すかもしれません。』と言われた。ショックだった。
何だかそのおじさんと花の話をしていると、亡くなった父と話しているようで楽しかったから、どこかに引っ越してしまわれるというのが、何だかひどく悲しいような寂しいような気分になっていた。
もう5月・・・もうすぐ引っ越してしまわれるんだろうな・・・と思いつつ今日も仕事場に向かっていたら、珍しく外に出て花の手入れをしておられた。
『お久しぶりですね!この間頂いた南天につぼみが付きました。』と報告。
『ああよかったね。あ、それからね、このあいだあげた、ピンクの花の鉢は言い忘れたけど秋から枯れだすよ。でも水さえやっていれば、春には又綺麗に咲いてくれるんだ。その事、この前言い忘れていたね。』と教えてくれた。
それから、色々な花の話をした。ピラカンサス、ゼラニューム、勿忘草、ボケ、竜口(ロウグチ)、アリッサムなどなど・・・どこそこの花屋さんはいい花を安く売ってるから行ってみるといいよ・・・と教えられたりした。
『夏になったら、引っ越されるんですよね。ここに花を置かない人が住んでしまったら寂しいですよ』と思わず言ってしまった。
『ああ、その話なんだけどね、どうやら行かないで済みそうだよ。白紙に戻っちゃったみたい。』とおっしゃってかすかに笑っていた。
『え~~~~~~~~~~~っ!!ホントですか!!引っ越されないんですね!よかった~
(^^)』 と思わず知らず口走ってしまい、すっごく恥ずかしかった。
でもほんとに嬉しかった。同じ趣味の人と知り合えたという喜びと父とダブっていたということもあったから、その方まで遠くに行ってしまうのかと少し落ち込んでいた。でも、それだけじゃない気がする。
飄々としていて、表情に変化があまりなく、淡々と、でも嬉しそうに花のことを教えてくれる・・・とても深いものを感じる方で、周囲の人たちや、若い人たちにも、とても暖かい気持ちを持っているという事は、自分の丹精した鉢植えを色々な方に惜しみなく分けてあげていると言うことでも良くわかった。
私だけじゃなく、きっとみんなこの人と知り合った人々は、この人の何かわからない不思議な魅力を感じると思う。
『もう、鉢を人に上げるのやめたらどうですか?引っ越さないんだから(^^)』というと、
『でも花も木も増えるし、新しい花も欲しいからいいの』とおっしゃって、
『白とピンクの花が咲くボケがあるけど持っていく?』と言ってボケの鉢を下さった。
ずっと以前、花の鉢をもらった時、
『ボケもあるんだけど、今日はそんなに持てないよね』と言っていただいたことを思い出した。
今日、私は一つ返事で頂いた。『ボケ、大切にします。』と言って。
この方に何かお礼したいのだけれど何が良いのか見当も付かない。それほど私は嬉しかった。
如何に私が花狂いかわかる。庭の鉢植えのバラたちが今沢山の蕾をつけている。見ているだけですごく幸せになれる。
花屋の前は素通りできず、寄れば必ず買ってしまうし・・・
もし私が自分の庭に沢山の美しい花の鉢を置いていて、羨ましそうに『綺麗ですね』と知らない人に声をかけられたら、果たしてこの方のように、『どうぞお持ちください。』と言えるだろうか?
せっかく綺麗な蕾が付いてるのに、『いいですよ。あげましょう』と渡せるだろうか?
きっと無理。みんな抱え込んで離さないと思う。
この方は何事によらず大きな人のような気がしました。自分ももっと何事にも度量の広い人になりたいのだけれど、持って生まれた『仕様もなさ』のせいで、小さな器の中で毎日もがいているようです。
それでも自分を変えてゆけるように、お花を見ながらガンバローッと思った日でした。(^^)/~
読書感想文ならぬ、他人の感想文を書いてしまった・・・でもこれも自己満足日記の一部としては、いつもと代わり映えしないのではないでしょうかね。